Si MLE(Si Molecular layer Epitaxy)

Si MLEとは

シリコンを制御性よく単分子ずつエピタキシャル成長させる技術です。西澤所長は低温において成長膜厚を高精度に制御するという点に関し、1974年にT.Suntraらによって提唱された原子層エピタキシ(Atomic layer Epitaxy:ALE)を、“表面吸着反応の制御”という観点に立って発展させた分子層エピタキシ(Molecular Layer Epitaxy:MLE)を提唱し、1984年に世界で初めてGaAs分子層エピタキシを実現しています。その後半導体の主流であるシリコンに適用したシリコン分子層エピタキシを開発し、シリコンの単分子成長を確認しています。
また、SiMLEの応用としてMOSナノ構造デバイスを試作しています。



Si MLEの特徴

1.低温成長が可能 2.精密な膜厚制御が可能 3.低温成長と同時に不純物添加が可能 

ガス導入シーケンス及び成長機構(SiHClとHの交互導入による例)



温度変調Si MLE(TMSi MLE)の開発



当研究所ではジシラン(Si)ガス導入時と導入停止後の温度を独立して制御する温度変調(TM)法を適用し、これにより自己停止効果を伴うTMSi MLEを開発し、これまでよりも約350℃の低温化に成功しました。またTMSi MLEによる高濃度不純物ドーピング、酸化膜の堆積も実現しています。

  




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